MUSASHI

  • 2009/04/29(水) 03:41:14

シアタードラマシティー

4月28日マチネ

作 井上ひさし 演出 蜷川幸雄

主演 宮本武蔵・藤原竜也 佐々木小次郎・小栗旬


「MUSASI!待っていたぞ!」

と・・小次郎の心中がよくわかる(笑)

待ちに待ったこの日がとうとうやってきた!

大阪が唯一の地方公演となるこの作品ですが
5月10日の千秋楽までは日数がある・・

とはいえ・・本日に感じた感想をば・・新鮮なうちに書き綴ってまいります。

いつもながらに自分勝手で・・おまけに思いっきりネタバレありです

よろしければお進みくださいませ



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覚書

  • 2009/03/25(水) 10:31:18

そういえば・・

こちらの方はずっと放置しっぱなしでございました

感想専用のブログのはずが・・

なんと・・「かもめ」以降
なんの感想もあげていないではないか?

それ以降の観劇につきまして

少々記しておこうとおもいます

8月「道元の冒険」

井上ひさし作 蜷川幸雄演出
主演 阿部寛

巨匠二人の最強タッグに実に濃い役者陣が合わさり・・
テンポよく笑わせていただきました
しかし・・BRAVAはやっぱり嫌いよ
どうしてこの劇場って・・後方席が見難いのでしょう〜

あれはなんとかしていただきたいものですわ

同じく8月「SISTERS」

作・演出ともに、長塚圭史
主演 松たか子

松さんと鈴木杏ちゃんの演技対決を目当てに行ったようなものですが
杏ちゃんの凄まじい成長ぶりに感動してしまいました

長塚さんの作品はいい!

閉塞された空間だけで、展開される物語なのにそこに社会全体の膿があふれ出ているようで・・

特にこの作品の水の使い方には驚かされました
観ているだけで背筋が寒くなるような作品の中で
どんどんとあふれ出てくる水・・

全身の体温が奪われていくような錯覚を覚えました
つい先日、テレビ放映もされたばかりですが・・

やはり・・松さんは凄い!
杏ちゃんは「ムサシ」も好評のようで4月、5月の観劇が今から楽しみです

9月「人間になりたかった猫」

劇団 四季

初四季なのですが・・これは四季の上演演目の中では特殊な位置づけですね
でも、この舞台を観られたおかげで
観劇するということの意味を、改めて考えさせられました
何の制約もなく、誰でも楽しめる
それが舞台芸術なんだ・・と
子どもも大人も一つになって、大騒ぎできる楽しいミュージカルでした

11月予定では「私生活」観劇のはずが・・
今でも悔しい・・が・・これは自分の判断で息子に譲りました

1月「エリザベート」

作 ミヒャエル・クンツェ
東宝ミュージカル

主演 浅海ひかる 武田真治

久々の本格的なミュージカル
幻想的な舞台で、昨年春の「トゥーランドット」など足元にも及ばないほどの完成度・・(見慣れておられる方には色々ご意見もございましょうが)

でも、私は充分に楽しめたし、感動できました
武田トート・・実にセクシーでございました

暗殺者が水先案内人となり「死」をテーマにした作品でありながら
女性の強さをしっかりと伝えてくれる作品で・・
軸のある作品を観たという満足感を得られるものでした
やはり、ミュージカルはいい

2月「冬物語」

作 ウィリアム・シェイクスピア 演出 蜷川幸雄
主演 唐沢寿明 田中裕子

シェイクスピア×蜷川は無敵です
別ブログでも書きましたが・・
そもそもシェイクスピアの本はおもしろくない(笑)

が・・これが舞台で観るとこれほどおもしろいのだから不思議です

それはギリシャ悲劇も同じで全くおもしろくないものほど
おもしろいのですわ

普遍的な人の性やら業やらがそこにしっかりとあるからなのでしょうね

そして・・シェイクスピアは体にいい(笑)

泣いて・・笑って・・・怒って・・
人間の感情が全面に放出されて、その感情のエネルギーをより強く表現できる役者が演じているのだから、観客が引っ張られていく

唐沢さんも田中さんもお見事でしたが
中でも、素晴らしいのは田中さん

美は造作で表されるのではなく
気品と知性と振る舞い、佇まい・・発せられる声・・
それだけで充分に絶世の美女と化す

特別に声を張るわけでもないのに・・細部に渡り気を配られた発声
穏やかで優しく強く・・心に響く声色・・

12列目下手側で観劇
この距離ならオペラグラスはいらないのですが・・
思わず・・田中さんをオペラグラスで追ってしまいました
気づいたら、頬が濡れていた

なんとも素晴らしい女優さんです

さて!

来月4月にいよいよ待ちに待った「ムサシ」
劇評ではかなりの高評価

読売オンラインの劇評


藤原・小栗の2大若手俳優を中心に
共演者も蜷川演劇常連者ばかりの少数精鋭の実力派カンパニー
初日前日にやっと全ての台本が完成したとか・・?

大阪公演が実に楽しみです


「かもめ」 4幕

  • 2008/07/28(月) 15:11:17

やっときた〜〜

長かった・・

4幕目での竜也さんの演技がまた素晴らしい

今まで見たいと思っていた

役者藤原竜也がそこにいる

表現するのは台詞がなくても表情がなくても

指先一つ、背中一つで演じることができるもの

物語を全身で表現する役者

それも自分ひとりが表現するのではなく

相手の演技を受けて・・あるいは
自分の表現で相手の存在をより明確に際立たせることもできるもの

才能は健在であり、それを裏付ける努力もまた並大抵なものでないのもわかる



かもめ4幕は

一つの物語でありながら

一部の3幕目までとあまりに遠くかけ離れている

わずか2年後を描いているとは思えないほどの時の隔たりを感じる

様々な終焉を描く4幕

だが・・

誰かの人生が終わっても

人の営みは変らず続けられるもの

人生の終焉は悲劇なのだろうか?喜劇なのだろうか?

生きるものであれば必ず死は自然にやってくる

悲劇なのは生きながら死ぬということなのかもしれない

生きたいという老人に「浅はかな考えだ」という医師

死を選ぶ若者にはなんと答えるのだろう?

アントン・チェーホフは医師であり、作家だった

医師として人々の生死を見続けていた彼と
作家として人々の人生を描く彼・・・

ドルン医師の言葉の端はしに・・
チェーホフの意思を見る気がする

だから・・

ドルンがトレープレフに語りかけるとき・・
私もドルンに心の中で語りかける・・

あなたは自分自身にもそうやって語りかけてきたの?

と・・

そして・・

トレープレフの死・・

私はトレープレフは2年前に一度死んでいたのだと思えた

それは先に述べたとおり・・生きながらの死だった

母に見捨てられ・・恋人に捨てられ・・

彼はまさしくかもめのように撃ち落されていた

そして・・2度目の死を迎えるのだ


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「かもめ」 3幕

  • 2008/07/28(月) 00:51:29

この3幕目が・・
実は・・本当に難しい・・

見ていて、一番おもしろく演出されている

チェーホフももしかしたら・・そういう演出を望んでいたのかもしれない
などとも思えてしまう

でもおもしろおかしく笑っていても・・

その裏に人の毒があるのが漂う

3幕目は・・

旅立ちと決別の双方が描かれていて・・

そのどちらもが相反しているようでいて
通じている

悲劇と喜劇が相反していて通じていて

男と女も相反していながら通じていて

親と子も相反していながら通じている

まるで・・

部屋の中央に置かれた大きな鏡に反転して映る自分のように・・

確かにそこに映っているのに・・
決してそちらへは行けない







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「かもめ」 2幕

  • 2008/07/27(日) 22:28:15

人間というのは言葉が通じ合わなくても
心を通わせようという気持ちさえあれば
コミュニケーションは不可能ではないはず・・

その逆にたとえ言葉が通じても
心が通い合わなければ
言葉も素通りしてしまうもの

チェーホフは人の心のもどかしさを描いていたのだろうか?

自己主張は受け入れられてこそ意味を成すもの

皆が皆自己主張し続ければ・・

それは同じ言葉を使いながらも会話が成り立たない
まるで互いに外国語を話しているのと同じ状況になる

人の意見を聞きなさいとはよく言ったもの

2幕目は・・

誰もが皆自分を主張するばかりで

誰も誰かの言葉を聞くことはしない・・

自分の言葉だけが虚しく響いているようにも思える


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