オイル? 感想およびあらすじ〜過去日記より〜

  • 2008/02/06(水) 13:09:56

祝!!NODA・MAP「THE BEE」 読売演劇大賞受賞!!

野田さん大好きな私としては嬉しいニュース

過去に見た(と言っても、映像で)「オイル」の感想を
編集して掲載したいと思います

私の大好きな作品です

「オイル」

主演 松たか子 藤原竜也
演出・脚本・原作 野田秀樹

なんと言っても松たかこさん!

素晴らしい!

彼女の真の実力を見せつけられた気がします。

言葉にブレがなく
鋭利な刃物のように
真っ直ぐにとどめの一撃をさす
そんな凄まじい台詞力

正直なところ
テーマとしては「ロープ」と同じ
戦争を扱ったものだけど
主演女優の力量という点では
格の違いを見せつけている


竜也くんの演技が全身がざわめくような感覚だとすれば
彼女の演技は戦慄・・と呼んでいい
何度も心が震えて泣いてしまう

彼女以外の役者が言えば
きっともっと違った印象だったかも

彼女だからこそこの富士ができたそう言っても過言じゃない

私にとって「オイル」は
作品そのものもさることながら
彼女の問いかけに自分自身がどう感じどう答えを出すか・・
それにつきた・・

物語は終戦直前の島根(出雲)が舞台

電話交換手をしている富士
彼女には「死んだ人間」の声が電話を通して聞こえてくるという不思議な力がある

ある日
電話の向こうから
若い特攻兵の声が聞こえた

「誰にお繋ぎしますか?」
「姉さんに姉さんに繋いでください」

「申し訳ありません、過去と今日とが混線しています」

そこへ2機のゼロ戦が墜落する
乗っていたのはヤマトとヤミイチという特攻兵だ

彼等は実は特攻が嫌で軍を脱走してきたのだ

間もなく終戦

進駐軍が島根にもやってきた
やっと終わった戦争とこれから訪れる
アメリカという未来に夢中になった
つい先日まで敵だったというのに・・

「そんなに恨みは簡単に消えるものなの?
一ヶ月しか経ってないのよあれから
どうしてガムが噛めるの
コーラを飲めるの
ハンバーガーを食べられるの?
この恨みにも時効があるの
人はいつか忘れてしまうの?」

「アメリカは原爆を2個落として一つも謝ってないじゃない。一つ謝っただけじゃダメ
二つ謝らなくちゃ」
「復讐したいな・・アメリカに」

国を奪われた島根
古来
国譲りを迫られる出雲の民がいた

富士は出雲の預言者「マホメ」だった

出雲の民は「ヨナレヲせぬ人」と呼ばれ
時すら知らない

「だまされてはダメよあなたたち
国譲りなんて甘い言葉にのせられちゃ

あなたたちは世慣れをせぬ人
この神話はあなたたちを
最果ての冬に閉じ込めて
世慣れをせぬ人のまんまにしておこうとしているの

ダメよ
その先にあるものを掘り出さなくちゃ
神が創りし後の世界に残った3文字
それは

お・い・る

あなたたちは幼子ではない
時間を覚えるの
そして老いることをおぼえなくてはダメ

老いて死ぬの
死んでも老いるの
地面の下の下のもっと下で老いるの
くさって溶けて
それでも忘れぬ
か黒き燃ゆる水になるの」

マホメは出雲の民に老いることを教え
そして復讐心を教えた
出雲の民は
国譲りを求める神に
か黒き燃ゆる水となって立ち向かっていった

終戦直後の島根
富士は不思議な力で石油を掘り当て

巫女として民衆の心を捉え
「復讐心こそ
神が創った最高の美徳だ

愛する者がサリンで殺されたなら
サリンで殺し返せ
さもなければ
その愛は報われない」

そう煽動しはじめる
人々は石油があればアメリカに勝てると信じている

ヤマトは自分たちの飛行機が墜落してから
石油が出たことを不審に思い
富士の行動を監視していた

そしてある日富士が飛行機からオイルを抜き取る現場を押さえてしまう

「あなたの石油を頼りにこのちっぽけな島根が戦争を起こそうとしてるんだ」

そう責めるヤマトに富士が詰め寄る

「もしもあの降下された原爆の真下にいたのが
あなただったらどう?
あなたが憧れた国が落とした
原爆によって殺された
何十万分の一人だったとしたら
そしてその魂が
この出雲をさすらっているのだとしたら
私が戦争を起こすんじゃない
あなたちの魂が戦争を起こすのよ!」

「8月に原爆を2個落とされたから9月に飛行機を2機飛ばすのよ。それが復讐法というものよ!」

この記事に対するコメント

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する