身毒丸?

  • 2008/03/06(木) 16:51:26

この舞台の主役二人は

言わずと知れた
身毒丸 藤原竜也と 撫子 白石加代子

存在そのものが魔物(いや・・いい意味で)の白石加代子さんと

瞬間変化で化け物と化す藤原竜也くん

この化け物二人の対決・・もとい・・絡みもまたこの舞台の最大の見せ場

そして、そして

「身毒丸」ではあまりに有名な

行水シーン・・

これがなくても物語は進行します

ですが・・あるからこそ、撫子の地獄をより私たちは受け止めることができたりもする・・と無理やり納得させる

まあ・・竜也くんが全裸になると

観客の視線やらオペラグラスが一斉に舞台上手に集中するのは・・

これ・・傍からみたら不思議な光景かもしれませんが・・

仕方ないではございませんか(笑)

だって・・撫子だって、そうなんですもの・・

あのシーンで

あ・・照明さん、もうちょっとライトください・・

と思った観客は私一人じゃなかったはず

美しいものを見たいと思うのはとても自然なことですわ


さて・・ここからも場面の切り取り続きます

ネタバレあり









家に入り、母という役割を与えられた撫子

だが、撫子は「母」を演じるのではなく「母」になりたいと望む

女性の母性・・子を宿し、子を生み、子を慈しむ

「女」=「母」というわけでは決してない


「女」の撫子は「母」になりたいと思いながらも
男である、身毒丸の若い身体に目を奪われる

この時・・身毒もしっかりと撫子の欲望を受けとめていたと感じた

ファイナルのDVDではこのシーン
身毒丸が「女」の方を拒絶したように見えたのですが

今回・・受けとめていたように見えたのは単なる思い込みか?

だからこそ、「母」としての撫子を拒絶する


身毒が叫ぶ

「鬼! 継母! 継母!継母!!」

泣きながら身毒丸を折檻する撫子、ぶたれる度に跳ねる身毒丸の身体

なんともエロティックなシーンなのですわ

継母の手の中から飛び出した後は地獄のシーン

これもまたまたお見事な仕掛け

地獄で出会ったのは失った子を求めてさまよう母達の亡者

母達に囲まれる身毒丸

「か〜ごめかごめ籠の中の母は

いついつ出会う 夜明けの晩に

身毒丸が笛吹いた・・うしろの正面・・だ〜〜あれ〜〜〜・・」

母に捉われた身毒が拒んでも拒んでも
現れるのは「撫子」・・

撫子もまた
身毒への思いで地獄の苦しみにもがいている

撫子は夜叉になった・・

身毒丸へ呪いをかけ、その目を潰した

まさしく怪物二人の対決

白石さんは「母」から「女」へ・・そうして女の中の鬼へと
瞬間的に変化していく・・

その表情の一つ一つが恐ろしくも美しい

また竜也くんも女の呪縛と母の呪縛それらを受けて苦しむ様の凄まじさ・・

盲目となった身毒丸

家を出て彷徨い、また戻り

幼い弟を犯して殺し、家を破滅させてしまう

狂った身毒丸・・

「死ね〜〜!!」と叫びながら弟をまるで人形のように投げ捨てる

もはや人とは思えぬほどの狂気・・

藤原竜也にしかできない、身も凍る怖さ

あの表情を見たら、怖くて震えますわ


そうして・・

私が最も楽しみにしていたのが

卒塔婆の傍らで・・一人家族合わせする「身毒丸」そしてそこからラストへ

家は壊れ、家族は破滅した

そうして撫子と身毒丸は互いの愛だけを受けとめあう

「僕には見える・・閨は蓮華の花盛り
観音菩薩の濡れ仏・・夢中遊行の白い臥所に あなたと僕との蓮の船・・」

う・・色っぽい台詞だ・・

「抱いてください、抱いてください
恋は修羅 命は焔 遥の底に落としてもください」

罪を背負いながら彼等は旅立っていった

「さあ、ゆきましょう。顔を失くし、名前を失くし、忘れられるために・・出て行くのです」









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