「かもめ」 1幕

  • 2008/07/27(日) 21:40:12

7月25、26、27日
シアターBRAVA

アントン・チェーホフ作
栗山民也演出

藤原竜也
鹿賀丈志
美波
麻美れい

「かもめ」4幕の喜劇


3日間連続で見た「かもめ」
中でも26日ソワレ・・
特別な時空というのが舞台にあるというのなら
その特別な日だったように思える

舞台は一部、二部構成になっており
一部では1幕〜3幕までを
そして4幕だけを二部で演じるというもの・・

戯曲は何度も読んでいるが
「かもめ」はやはり難解だ

見る側にも覚悟がいるのかもしれない

正直25日には楽しめはしたものの
納得はしきれなかった・・
頭のどこかで何かが引っかかったままの状態だった

26日・・
私はチェーホフの世界観を体感した気がした
頭ではなく・・
心の中にトレープレフが何かを届けてくれた

トレープレフとニーナ・・
若い二人がしっかりと舞台と客席とを結びつけてくれていた

27日大阪千秋楽・・
正直・・今回の公演の最大の課題をこの身に感じた日だった
「かもめ」は・・
こんなに遠くから離れて見るもんじゃあない
近いからいいってものでもないけれど
丁度いい大きさの入れ物というものもあるのでしょう

それでも・・

4幕目の感動は損なわれなかったことだけは救いだった

エンターティメントな演劇ではない

見せる演劇でもない

その世界に入り込んでこそ感じられるもの

前置きが長すぎましたね・・

では・・

ネタバレぎっしり
自己中心的な感想ともあらすじともつかぬ
私の中の「かもめ」

それでも読んでくださるとおっしゃる方は
ぜひお進みください




ロシアの田舎町・・
美しい湖のほとり・・

そこに住む人々・・

マーシャとメドヴェジェンコ

マーシャはトレープレフを愛している
メドヴェジェンコはマーシャを愛している

まだ22歳だというのに
喪服のように黒いドレスに身を包み
恋する若い娘だというのに
生命力のかけらもないマーシャ

このマーシャを演じる小島聖さん・・
影・・というよりも
もっと深い憎しみのようなものを体中に纏っている

人間そのものへの憎しみ・・怒り・・

絶望して苦しんでいるというのに・・
どういうわけか?
目がぎらぎらと憎しみに光輝いている・・

こんな彼女を愛しているというメドヴェジェンコが
理解不能だ・・
どこがいいのか?

それでも好きだというなら仕方がないのか?

そんな二人の登場から始まる1幕

若いトレープレフが自作の戯曲を皆の前で披露する準備をしている
演じるのは恋人のニーナ

二人の恋人同士の若く甘い一時・・
思わず微笑むような幼い恋・・

けれど・・ニーナはトレープレフの理解者ではない
そして・・嫌悪しながら愛する母アルカージナもまた
彼を理解しようとしない

戯曲を汚され・・傷つくトレープレフ・・

激情は魂の叫びというよりは
満たされない心の欲求不満への怒り

登場人物全てが皆満たされていない
そして不満を募らせながら
報われない片思いを抱いている・・

トレープレフが描いた戯曲は抽象的でありながらも

何かしら・・その中の動物たちが
登場人物そのものを表しているようにも思える・・

20万年後は全てが破滅してしまい・・
乾き・・そして暗く・・寒い・・

20万年待つ必要もないのだが・・

その純粋さの追求を認めながら危惧するドルン医師・・
彼もまたトレープレフの母アルカージナに恋している

だが、アルカージナは年下の恋人トリゴーリンに夢中だ

全ての人の心がすれ違っている・・

そんな1幕・・幕開け・・




この記事に対するコメント

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する