悪の華

  • 2009/04/11(土) 01:57:16

ボードレールの「悪の華」を読んで・・

詩は情景を詠むものであるということを覆される

ボードレールは実に自分からかけ離れたところから言葉を生み出していて

それがとても心地いい

できることなら、私も

自分と離れたところから自分を見てみたいと思っていたりする

なんとまあ、今の自分の愚かしく愛らしいことか・・

時に、自分でもどこか壊れてしまっているのだろうか?
・・と不安にさえもなる

それはどこか・・世界が停止してしまっているかのような錯覚を与える

そう・・桜色の宵に・・誰かが魔法で時を止めてしまったように

だけど・・・自分たちが気づかぬだけで・・世界は時を刻んでいるのだ・・

頭ではそれを理解しているのだけれど・・


さて・・何はともあれ

「悪の華」

ボードレールのように奔放に言葉を操れれば・・と思わずにいられない

一編のみを掲載する(ただし、その中でも一部のみ)

ルフランという畳句が使用されている印象深い詩だ


【月かげに
   色映えて
花と咲く
   水の花束
雨に似て
   涙をふらす

情欲の稲妻に点火され
燃え上がるそなたの心も これと似て
さとばかり気負い込み
歓喜の天へ昇り行く それもつかのま
忽ち(たちまち)に 息さえ絶えて 崩れ落ち
わびしい懈怠(けたい)の浪(なみ)と化(な)り
形なき斜面を流れ
僕の心の深間にそそぐ

月かげに
  色映えて
花と咲く
  水の花束
雨に似て
  涙をふらす

夜ゆえに 美しさ ひときわまさる愛人よ
そなたの乳房によりそって
水盤にすすり泣く 果のない あの嘆き
聴いてるとなんと気持ちよいことだ
月かげよ つぶやく水よ あたら夜よ
そそり立つ四辺(あたり)の木々よ
澄みきった 君らの憂いは
僕の恋慕の姿見だ

月かげに
 色映えて
花と咲く
 水の花束
雨に似て
 涙をふらす】「悪の華 『噴水』より」




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